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創刊号~昭和19年10・11月号合併号の「三田文学」をオンラインでご覧いただけます。
ぜひ、トライアルでお試しください。
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永井荷風文学賞創設発表
永井荷風は明治、大正、昭和にわたって活躍した日本近代を代表する作家であり、小説はもとより、随筆、評論、演劇、詩、翻訳などその偉業は多岐にわたっています。1910年に慶應義塾大学において『三田文學』を創刊し、初代編集長となり百数十年にわたる日本文芸の隆盛の礎を築きました。
戦後、その晩年を市川市で過ごし、その風景を描いた作品を多く残すなど、市川市とも深い縁で結ばれ、名誉市民の称号も贈られました。
その業績を顕彰するため、市川市とともに市川市制施行90周年記念事業として、「永井荷風文学賞」を創設いたします。
本文学賞は幅広い分野において、対象期間に刊行された作品を受賞対象とする「永井荷風文学賞」と公募型の「永井荷風新人賞」の二つの賞から構成されます。
永井荷風文学賞の対象分野は荷風の幅広い功績にならい、小説、随筆、評論、演劇、詩、翻訳といたします。刊行の対象となる期間は毎年6月1日~翌年5月31日。また、賞金は100万円としております。選考委員は、安藤礼二氏、岡田利規氏、金原ひとみ氏、蜂飼耳氏、松浦寿輝氏の5名。
選考委員5名が独自の観点により、それぞれ受賞にふさわしいと思われる作品1点を決め、最大5冊を最終候補作とします。最終候補作を選考委員全員が読み込んだ上で選考会議を行い、受賞作1点を決定いたします。選考に当たっては各委員が推薦する候補作は必ずしもそれぞれの分野に限定されないものといたします。また、選考委員会の討議の模様は『三田文學』各年秋季号誌上に掲載予定です。
永井荷風新人賞は新進気鋭の書き手の発掘と支援に情熱を傾けた荷風の精神にならい、「三田文學新人賞」を引き継ぐ形で行います。選考委員はいしいしんじ氏、青来有一氏、田中和生氏、持田叙子氏の4名。
対象分野は小説と評論で、募集要件は未発表作品で400字詰め原稿用紙100枚以内。
対象期間は毎年6月1日~翌年5月31日といたしますが、第1回に限り令和5年11月1日~令和7年5月31日までとしております。賞金は新人賞50万円、佳作10万円を予定しています。受賞者が複数の場合は賞金を等分いたします。新人賞の選考方法につきましては、選考委員と同様、三田文學新人賞を引き継ぐ形で、三田文學編集部にて下読みを行い、最終候補作を選考委員が読み込んだ上で選考会議を行い、受賞作を決定いたします。
三田文学会元常任理事・牛場暁夫氏のご著書上梓のお知らせ
2024年10月に牛場氏がご著書『受容から創造へ 文学•芸術に導かれて』(作品社)を上梓されました。
詳細につきましては牛場氏のブログをご確認ください。(ブログはこちら)
『三田文學』創刊100巻820号記念賛助金ご協力のお願い
『三田文學』の創刊は1910年です。何度かの休刊を含めて114年の歴史となります。刊行された雑誌を1号、2号と勘定していくと、創刊以来2023年で820号となりました。1年分を1巻とすると、2021年で100巻に達しています。
100巻、820号。おめでたいし、キリがいい。そこで始めたのが賛助金ご協力のお願いです。「お金の話?」と眉を顰められるかもしれません。しかしはっきり申し上げて、文芸誌はどこも苦しいのです。大手の場合は漫画で儲けて文芸誌に回すという噂です。儲からなくても文芸誌を守るのは、それが社の良心を形成しているからです。
一見、文学など存在しなくても社会は回る、ように見えます。しかし時代の歪み、個人の悩みを受け止める器が文学で、これ無くしては社会が脱線しかねません。
『三田文學』は時代の歪みを受け止めているでしょうか。答えはイエスです。ウクライナ問題が勃発した時、現地の詩人たちの作品を複数回掲載したのは『三田文學』です。
そして『三田文學』は各時代の新たな才能を世に送り出してきました。初代の編集主幹、永井荷風はそのころ塾の教授を務めており、学生から久保田万太郎や水上瀧太郎が育ちました。若き谷崎潤一郎の問題作を掲載したことで『三田文學』は発禁となりますが、これが谷崎の文壇進出に大いに功がありました。新人発掘の伝統は生きているのでしょうか。答えはイエスです。私がフランス語を教えた学生が『三田文學』の新人賞を受賞しましたが、20年経ってみると、彼は中堅評論家の田中和生になっていました。
『三田文學』は慶應義塾の良心のひとつです。ただ、出版社と異なり、漫画の儲けを当てにする、というわけにはまいりません。三田文学会員の皆様、塾員の皆様、そして文芸を愛する皆様、『三田文學』を支え発展させるための賛助金のご協力を、何卒よろしくお願い申し上げます。
*本賛助金の目標額は当面3000万円とし、2025年度までの3年計画といたします。
*本賛助金の単位は、個人または法人です。個人の方は、1口1万円、法人の方は1口5万円とし、いずれもできれば複数口のご協力をお願いします。ご協力いただいた方で公表をお許しいただけた場合、そのお名前を『三田文學』誌上に掲載し、感謝の意を表させていただきます。
*本賛助金は雑誌刊行のための緊急な資金として大切に使わせていただきます。また一部は経済的基盤を確固たるものとするべく「三田文学会基金」として積み上げてまいります。
*『三田文學』刊行の意義と本賛助金の趣旨をご理解いただけるみなさまに広くご協力をお願いいたしますが、恐縮ながらこれは慶應義塾へのご寄付ではなく、税制上の控除の対象にはなりません。
2024年5月吉日 三田文学会理事長 荻野アンナ
◉本賛助金の趣旨に賛同いたします。(敬称略)
伊藤公平(慶應義塾長)、岩谷十郎(慶應義塾常任理事)
菊池廣之(慶應義塾評議員・極東証券会長)、錢高一善(慶應義塾評議員・錢高組会長)
早川浩(慶應義塾評議員・早川書房社長) 、中島国彦(日本近代文学館理事長)
辻原登(神奈川近代文学館理事長・作家) 、三木卓(作家・詩人)、村松友視(作家)
賛同者三木卓様ご逝去
本賛助金の賛同者としてお名前を掲載させていただいた作家・詩人の三木卓様は2023年11月18日にご逝去されました。最後まで『三田文學』を厚くご支援され、いつも変わらぬご助言をいただいたことに三田文学会一同心より感謝申し上げ、ここに哀悼の意を表します。
以下では三田文学に縁のある人物についての記事、
三田文学の誌面にふれているものや編集長のインタビューなど。
さまざまな文章を閲覧いただけます。
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